« 地雷除去ネズミ訓練中《けなげさ8》 | トップページ | 「大救出・奇跡の生還者」に関する自薦記事集 »

September 26, 2004

日本でも同性間セクハラが社会問題に《ありえる度10》

米国では、「同性間セクハラ (same-sex harassment)」の訴えが増えてきている。このことに関する記事を米国のAPP.COMサイトで見つけたので、その内容をできるだけ忠実にお伝えしよう。

ニュージャージー州のマッグリービー(McGreevey)知事自ら同性愛経験があることを認めて8月12日付けで辞任したことが報じられたが、実は、この裏には、その時点で既に退職していた補佐官から同性セクハラの訴えがあったことも絡んでいた。このことが明るみになったのと呼応して、米国では「同性セクハラ」が世間の関心を集めている。

米国雇用均等委員会(Equal Employment Opportunity Commission: EEOC)に届出があったセクハラの訴えのうち、男性からの訴えは、1992年に9パーセントだったが、2003年には15パーセントまで増加している。その多くは、男性から男性に対するハラスメントに関するものであり、女性から男性へのハラスメントの例はごく少数だという。

EEOC相談役補佐のキャロライン・ウィーラー氏によると、マッグリービー知事に関連して同性セクハラへの注目度が高まったこともあり、同性セクハラの審査請求はさらに増加傾向にある。同性セクハラといっても、同性愛者でない男性がほかの男性にイジメ行為を働くケースが多く、気の弱そうな男性や、積極性に欠ける男性が対象になりやすいという。

ここ数年、大企業の従業員が同性セクハラで雇用主側を訴えることが多くなってきており、100万ドルもの和解金が支払われた例もある。

EEOCに訴えが届けられた後、裁判が行われ企業が従業員に和解金を支払った実例
  • 2003年:Babies R Us社(ベビーザラス社 - といざらす関連会社) ニュージャージー州の従業員から、ほかの男性従業員に嘲笑され、無礼な発言を浴びせられたとする訴えがあり、同社が和解金205,000ドルを支払った。

  • 1999年:Long Prairie Packing社(ミネソタ州)
    ハラスメントと報復行為を受けたとする男性従業員の共同訴訟があり、同社が和解金190万ドルを支払った。

  • 2000年:Burt Chevrolet and LGC Management(コロラド州)
    当時既に退職していた10名のセールスマンから、男性管理職によるハラスメントを受けたとする訴訟があり、同社が和解金500,000ドルを支払った。セールスマンたちは、その管理職に性器をつかまれ、下品なシモネタに付き合わされた。そして、管理職自身は性器を露出したという。

米国で同性間セクハラが現在のように認知されるようになったのは、1998年に、男性から男性へのセクハラが性差別を禁じる連邦政府公民権法に違反する可能性があるとの判決が最高裁で下されてからのことである。

その最高裁判決以来、同性セクハラに関する訴訟および審査請求の件数が増加した。1990年〜1992年には1000件未満だったものが、現在では年間2000件を超えているという。

この増加の原因としては、最高裁判決を受けて、男性従業員が職場での権利に関する認識を深めたことのほかに、同性セクハラ自体の発生件数が増えていることも考えられる。

Lawyers.comサイトとGlamour誌が8月に行った調査によると、セクハラ被害を経験したと回答した人が女性では35パーセント、男性では17パーセントに上るという。

さて、同性間セクハラが日本でも社会問題として大きく取り上げられることは確実であり、既に話題に上っている。よって、その「ありえる度」は10ポイントと評価しよう。

ありえる度10■■■■■■■■■■

米国における「同性間セクハラ」の根っこには米国社会のマッチョ指向があるようだが、日本にも「男らしさ」を重視する文化がある。「あいつはなよなよしていて男らしくない」という理由でイジメが行われることもあるだろう。

また、どこかの会社の忘年会で、気の弱い男性に無理やり酒を飲ませ、裸踊りを強要したとしよう。同性の同僚や上司が強要したのであれば「同性セクハラ」となるだろう。と、同時にその席に居合わせた女性社員にしてみれば「異性間セクハラ」にも相当する。

同性間セクハラとして認定されやすいのは、男性しかいないような職場の場合だろう。自衛隊や消防隊員の人は要注意かもしれない。ほとんど男しか出てこないあの「戦場のメリークリスマス」が「同性間セクハラ」映画として再び注目を浴びることがあるかもしれない。

が、日本の場合は、まだ顕在化していないだけで、女性から女性への同性間セクハラの方が実は根が深かったりするかもしれない。女性が多い職場に勤めている人から、かなり陰湿ないじめがあるという話をよく耳にする。

そうそう、単に筆者の知識・調査が不足しているだけだと思うが、同性間の場合、性的でないハラスメントと性的なハラスメントの違いが分かりにくい気がする。また、調べて別の記事にするかもしれない(その場合の評点項目は、当然のことながら「まぎらわしさ」となるが)。

同性間セクハラが疑われる具体例・経験談などありましたらコメント欄にどうぞ。


■ News Source: APP.COM - Men filing more sex harassment claims

当ブログの全記事一覧を見る

2004 09 26 | 固定リンク

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/64306/1959690

この記事へのトラックバック一覧です: 日本でも同性間セクハラが社会問題に《ありえる度10》:

コメント

遅レスですが、miccckeyさんの興味のあるテーマのようなので、
何かないかなぁ、と思い出してみました。

思い起こせばありました、(たぶん)同性間セクハラ。私は以前
営業の仕事をしておりました。
自分より成績が良い人の、悪口を言いふらす人がやっぱりいるんですね。
内容がすごい。「あの人は、体で契約取ってる」とか。
女って怖いわぁ。
そのあること無いこと言いふらす人は、実は私の直接の上司で、私の
服装についての指導などもしてました。
パンツだと、スカートはいて足出しなさいとか、他の人にも
足チラッと見せて契約取ってくれば良いのよ!とかなんとかかんとか。

こういう、女性だから言われること、されることが同性間セクハラかな?

投稿者: うみうし (Sep 29, 2004 12:54:58 AM)

うみうしさん

毎度、どうもです。

女性としての性の部分を売り物にして契約を取って来いと言ったのが
男性上司であれば、今の日本でもセクハラとみなされる可能性が
高いですよね。だけど女性上司が言った場合は、セクハラとはみなさ
れないのが現状なのでしょう。同性間にはセクハラは成立しないみたいな
前提があったから。

異性が行ったらセクハラになる言動を同性が行った場合はセクハラに
ならないのがこれまでの常識でしたから。

しかし、アメリカでここまで裁判沙汰が増えてくると、日本にもその
流れは波及してきそうですね。ただ、日本の場合は、女性と女性の間の
セクハラも多そうに思うんですよ。

>パンツだと、スカートはいて足出しなさいとか、他の人にも
>足チラッと見せて契約取ってくれば良いのよ!とかなんとかかんとか。

>こういう、女性だから言われること、されることが同性間セクハラかな?

日本の場合は、男性社会に立ち向かう形で上り詰めていく女性が多いの
かもしれませんが、その過程で、中途半端に「男性化」してしまう
女性も多いのでしょうかねえ。

ともあれ、うみうしさんは、その女性上司の支配圏から抜け出せて
よかったですね。

投稿者: miccckey (Sep 29, 2004 3:51:35 PM)

同性間セクハラはやはり定義が難しそうですね。


> ともあれ、うみうしさんは、その女性上司の支配圏から抜け出せて
> よかったですね。

これは微妙なところです。
この程度でつぶされるようでは営業としては失格。
上司が他の人だったら、自分はどれだけやれたんだろうか?
なん思ったり。勝ち逃げではなかったから、ちょっと後味悪いです(^^;)

投稿者: うみうし (Oct 1, 2004 12:29:41 AM)

うみうしさん

もしその上司が男性だったなら、セクハラの疑いで上層部に
訴えることもできたのでは? だけど同性どうしってことで
そういう苦情は通りにくいでしょうね。

だからこそ、同性間セクハラってものが認知される動きになって
きたんでしょうね。まあ、しかし、なんでもセクハラになってしまう
のも考え物かとは思いますが。「冤罪」を生むリスクも大きくなるから。

投稿者: miccckey (Oct 1, 2004 2:11:29 AM)

コメントを書く