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July 02, 2004

カリスマ社長の信奉者に対する忠告《ありがた迷惑さ8》

グルメ評論家のKさんは、この夏に出版する本の最終仕上げに取り掛かるために、ハイテク企業のカリスマ社長が外資系から買収したことで有名なWebstin Hotelに宿泊することにしました。宿泊3日目くらいに、たまたまカリスマ社長をロビーで見かけてしまったのです。Kさんより30歳も若いのに、大会社の社長だなんて。ちょっぴり、ねたましく思ったかも。

ついつい、そばにいた20代半ばくらいのホテルマンによく聞こえるように「スノッブで、鼻持ちならん奴だ」とはき捨ててしまいました。それだけでやめておけばいいのに「あんたもホテルマンだったら、あんなホテルのホの時も分かっていない奴にだまくらかされていたらいかんぞ」としつこくお説教。

「今度出す本の中でも、あいつのことをちくってやろうかと思ってるくらいだよ。君も一流のホテルマンになるべくここに入ったのだろうに、あんな素人が上に居座って不愉快だろう? だまくらかされてはいけないぞ」

実は、その平ホテルマンと見えた男は、若くてもホテルの副支配人。社長の信頼厚く、頭も切れ、物腰もやわらかなことから副支配人として本社から出向してきていたのです。いちおう、彼は適当に相打ちを打ってはいましたが、Kさんは、社長のためなら死んでもいいと思っているほどの男に、そんなことを言ってしまったのです。

彼にしたら、まったくもって「ありがた迷惑」な忠告というほかありません。ただ、もしかするとKさんの説教には真実を突いているところがあるかもしれないことを考慮し、本件のありがた迷惑さは8ポイントと評価します。

この話はいったんここで切れますが、その後、次のようなことがあったそうです。

その夜、原稿を書いていると、携帯電話が鳴りました。「お前はもう古い。引退しな」という電話を皮切りに「あんたの本はつまらん。決めてつけているばかりじゃないか」とか「社長が株主をだましているというのか」とか「株主は怒っているぞ」みたいな電話がじゃんじゃんかかってきます。切っても切ってもかかってくる。いずれも非通知なので、同一人物なのか、そうでないのかはっきりしませんが、少なくとも数名の仕業ではありそうでした。

携帯電話を切るわけにもいかないのです。編集者にあることを調べさせていて、その返事を待っている最中だったから。非通知着信拒否という機能があることをKさんが知っていればよかったのですが、あいにく、Kさんは機械音痴。一時間以上もの間、ひっきりなしに電話が入ります。

高血圧症のKさんは、血圧がさらに上がってしまい、目の前が真っ暗になって卒倒寸前でした。かろうじて、ホテルのフロントに電話し、救急車を呼ぶハメに。

さて、後日の調査により、Kさんの携帯にかかってきた100件ほどの着信通話のうち、三分の一ほどはホテルの業務用電話が発信元であることが判明したそうです。

【詳しい方に質問です】

このように、ある会社の社員がその会社のお客に対して嫌がらせ行為をした場合って、何か特別な刑法に触れるのでしょうか? 脅迫であったか脅迫でなかったかに関係なく、サービスする側がサービスされる側に嫌がらせをすることに関して、どのような法律上の問題があるのでしょうか? 詳しい方、おられましたら教えてくださいね。

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2004 07 02 | 固定リンク

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» ありがた迷惑さ [用語解説 - なんでも評点から]
近頃、「ありがた迷惑さ」に切れる人が多くなってきているのかな。4月半ばだったと思うけど、半袖を着ていた少年が老人に寒くないかと言われて立腹の上、老人を駅のホームから突き落とすなんて事件がありましたね。 今の世の中、「ありがた迷惑」と「押し付けがましい」がセ ひつまぶしさん 失礼いたしました。ついつい「ひまつぶし」と読み違えてしまいましたよ。「まぎらわしさ」9ポイント級かもしれないけど、うっかりしました(笑)。「ひつまぶし」という食べ物のことは知っています。おひつでまぶしたウナギ飯ですよね。 》ブログのように音が鳴ったり呼び出されたりしない手段で 》の嫌がらせで刑法犯は難しいと思いますが、 なるほど。物理的な作用の有無とリアルタイム性が問われるようですね。ブログのコメントの場合は、物理的な作用はなく、リアルタイム性もない。被害者側がコメントを見なければ済むことですし。 》傷害の認識を持っていたのであれば、傷害罪にあたるケースもあるか 》も知れません。 ブログを閉鎖に追い込むことを最終目的とするような悪質な荒らし行為の場合は、精神的苦痛を与えることを狙いにしていることが多いかと思います。 今後、いろいろなケースが出てきそうですね。 ともあれ丁寧なご説明、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。 続きを読む

受信: Jul 6, 2004 1:41:59 PM

コメント

法律かどこかの条令で「迷惑行為防止法」ってのがありませんでしたっけ?これ以上のことはわかりません。あしからず。

投稿者: dendo777 (Jul 3, 2004 1:50:49 AM)

dendo777さん、コメントありがとうございます。

迷惑行為防止条例ってのは、都道府県ごとにありますね。

この質問、いまいち不明瞭でした。サービス契約を行っている企業と客の間で、企業の一社員が客になんらかの嫌がらせをした場合に、どのような法律に触れるか・・・というのが質問の主旨でした。

ま、そんなことより先に、嫌がらせ自体が迷惑行為防止条例などの法に触れますよね。ついこの間も、大音量で笑い声の録音テープを再生して隣家の女性に精神的苦痛を与えた老人が逮捕されたなどの事件もありましたし。

投稿者: miccckey (Jul 3, 2004 3:44:34 PM)

傷害罪(刑法204条)にあたると思います。
嫌がらせ電話でノイローゼにさせる認識があれば、傷害罪成立になるというのが通説です。
傷害罪は人の生理的機能に障害を加えれば成立します。

なので、キスマークも青あざであることには違いないので、傷害罪の対象となります。
下は特殊な例ですが、強姦罪(女性を襲った行為)+傷害罪(キスマーク)で強姦致傷罪となった有名なキスマーク判例です。
http://courtdomino2.courts.go.jp/Kshanrei.nsf/WebView2/A371899161EA433249256CFA0007B9BB/?OpenDocument

他にも梅毒をうつして、傷害罪となったケースもあります。

投稿者: ひつまぶし (Sep 17, 2004 11:34:24 AM)

>ひまつぶしさん

コメントありがとうございます。

》傷害罪は人の生理的機能に障害を加えれば成立します。

なるほど。実は電話ではなくネットの書き込み(より具体的に言うと
ブログへの嫌がらせコメント)でこのような事態が発生したら
どういうことになるかと興味があったんです。

この記事を書いたときは、あるブログがかなり荒らされていたり
したもので。今後、ブログへの荒らし行為でも「傷害罪」に当たると
みなされるケースが出てくるかもしれませんね。

教えてくださった判例はとても興味深いものでした。

投稿者: miccckey (Sep 17, 2004 2:37:58 PM)

私は実務家じゃないので、参考までに聞いて欲しいのですが、
異常ないたずら電話による神経症や太鼓の音を耳元で鳴らされたため鼓膜が破れたような場合、生理的機能に傷害が出るため、傷害罪は適用され得ます。
ただ、ブログのように音が鳴ったり呼び出されたりしない手段での嫌がらせで刑法犯は難しいと思いますが、傷害の認識を持っていたのであれば、傷害罪にあたるケースもあるかも知れません。
通常は、民事上の精神的苦痛に夜損害賠償や、プロバイダ法のような管理責任を問えるのみだと思います。

コメントへ敢えて返レスしたのは、名前は、暇つぶしじゃなくて、鰻の方のひつまぶしだぞ〜と言いたかったからです(笑
楽しみに読ませてもらってます。ヽ(゚∀゚)ノ

投稿者: ひつまぶし (Sep 17, 2004 8:31:55 PM)

ひつまぶしさん

失礼いたしました。ついつい「ひまつぶし」と読み違えてしまいましたよ。「まぎらわしさ」9ポイント級かもしれないけど、うっかりしました(笑)。「ひつまぶし」という食べ物のことは知っています。おひつでまぶしたウナギ飯ですよね。

》ブログのように音が鳴ったり呼び出されたりしない手段で
》の嫌がらせで刑法犯は難しいと思いますが、

なるほど。物理的な作用の有無とリアルタイム性が問われるようですね。ブログのコメントの場合は、物理的な作用はなく、リアルタイム性もない。被害者側がコメントを見なければ済むことですし。

》傷害の認識を持っていたのであれば、傷害罪にあたるケースもあるか
》も知れません。

ブログを閉鎖に追い込むことを最終目的とするような悪質な荒らし行為の場合は、精神的苦痛を与えることを狙いにしていることが多いかと思います。

今後、いろいろなケースが出てきそうですね。

ともあれ丁寧なご説明、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

投稿者: miccckey (Sep 18, 2004 1:12:04 PM)

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